Breast Cancer Research and Treatment誌に研究成果論文がアクセプト

 

我々の研究グループは、薬理学教室との共同研究で、トリプルネガティブ型乳がん患者の予後を血液検査によって予測できる可能性を見出しました。本報告は、乳がんのトップジャーナルであるBreast Cancer Research and Treatmentのオンライン版(11月25日付)に掲載されました。トリプルネガティブ型乳がんに対する治療は、ホルモン療法やハーセプチン®などの分子標的療法は効果がなく、投薬による治療では現在のところ通常の抗腫瘍薬による化学療法しか選択肢がありません。我々は、がんにESM1遺伝子を多く持つトリプルネガティブ型乳がん患者が、同遺伝子の少ない患者と比べて予後が悪いことに着目し、トリプルネガティブ型乳がん細胞を移植した動物の血液中から同遺伝子が作るタンパク質であるendocanの検出を試みました。ESM1遺伝子を多く持つトリプルネガティブ型乳がん細胞は、少ない細胞に比べて腫瘍の成長も顕著に早く悪性度が高いことが明らかになったと同時に、前者を移植した動物の血液でのみendocanが検出されました。このことから、トリプルネガティブ型乳がん患者の血液からendocanタンパク質の量を測ることによって、患者の予後を予測できる可能性が考えられます。さらにESM1遺伝子は、トリプルネガティブ型乳がんの治療標的になり得るかもしれません。今後は本知見をもとに、臨床への応用が期待されます。

研究内容の詳細はこちらをご覧ください。

「本研究は、文部科学省私立大学戦略的基盤形成支援事業(平成26年度〜平成30年度)により実施した研究です。」

2016年11月28日

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