平成 21 年度星薬祭 10/31-11/1/2009


 平成 21 年 10 月 31 日〜 11 月 1 日の二日間、星薬祭が行われました。

 私達、薬品毒性学教室は模擬店の出店はもちろんのこと、研究内容の展示を催したりと卒論生を中心にスタッフ全員一丸となって参加しました。

 模擬店では薬品毒性名物・豚キムチ丼を販売しました。当教室秘伝の味付けで、毎年行列が出来るのはもちろん、今年もお持ち帰りの注文が殺到する程の人気を博しました。

 展示では、生徒や一般の方だけではなく、薬剤師の方などにも有益である報告をしようと心掛けているため、自分達の研究内容を十分に吟味し、説明の練習や勉強会を行ったりしました。

多くの方々に来て頂き、日頃の研究内容を知って頂くと同時に自分達の知らない臨床のお話や一般の方の薬に対する考えなどが聞けたりと、積極的にコミュニケーションを取りながら楽しく行うことができました。

 展示の内容は緩和医療、再生医療、脳高次機能の三つのセクションから構成しました。

 緩和医療のセクションでは、モルヒネを代表とする医療用麻薬と“麻薬”の違いについて述べると共に、臨床の現場における医療用麻薬の重要性を紹介しました。臨床的な内容から医療用麻薬が緩和ケアを行うにあたってどのように使用されているのかについて紹介した上で、まず“麻薬”の使用時に形成される“依存”とは何なのか、またこのセクションの山である “依存”はがん患者や慢性疼痛患者では形成されにくい事を当教室が明らかとした研究データと共に紹介しました。緩和ケアは現在大変注目を集めており、薬剤師の方だけではなく、一般の方々もとても熱心に話を聞いてくださいました。

 再生医療のセクションでは、今話題の ES 細胞や iPS 細胞を用いた神経再生研究について当教室のデータを交えながら紹介しました。ES 細胞や iPS 細胞とはどんなものなのかと言った基本的な内容から、近年、mRNA からタンパク質への翻訳の調節に関与している事が明らかとなり、世界中で注目を集めている microRNAの紹介ならびに、当教室が報告した各病態時における神経再生と microRNA の関与について展示を行いました。再生医療について興味を持たれる方も多く、展示の前では熱いディスカッションが繰り広げられていました。

 脳高次機能のセクションでは、不安や痛みを感じている状態が脳内へ与える影響について紹介しました。

技術の向上に伴い可能となった“痛みの可視化”とはどういったことなのか、またその必要性を多方面から説いた内容ならびに、痛みが持続することが抑うつや不安状態を引き起こしてしまうという問題点について、当教室での実験データを交えながら紹介しました。脳は現在もなお未知の領域であり、興味を示す方も多く、たくさんの質問が飛び交いました。

 今回の展示は、一般の方々に当教室の研究内容を通して、地道な基礎研究が臨床の現場にとっていかに重要となっているかを知って頂ける大変貴重な場となりました。

 初めてのことばかりで上手く行かないことも多々ありましたが、仲間と協力し合って行事を成功させた達成感や充実感を得られ、更には多くの人に説明し、意見を交換し合うという普段ではなかなか出来ない経験をすることが出来、とても良い思い出を作ることができました。

(文責 : 卒論生 4 年 秋田由花子)