Hole-board 試験

Hole-board 試験とは、マウスを床に穴の空いたケージ(新奇環境)に入れ、穴を覗き込む(head-dip)行動を測定することにより抗不安薬の評価を行う試験です。通常、マウスは新奇環境におかれると head-dip 行動を含む探索行動を行います。しかし、マウスに不安惹起物質(FG7142など)やストレスを与えると、穴に対する恐怖/不安が惹起され、head-dip 行動は減少します。逆に、抗不安薬(ジアゼパムなど)を投与すると、穴に対する恐怖/不安が緩解し、head-dip 行動が増加します。この様なマウスの習性を利用し、抗不安薬や不安惹起薬のスクリーニングを行うのが hole-board 試験です。当教室では、自動化した hole-board 試験装置を用いることで、総行動距離や立ち上がり行動といったその他の情動行動も同時に測定し、より客観的な評価を行っています。

 

高架式十字迷路法(Elevated plus maze)

この装置はマウスが壁際を好むという性質を利用して、壁の無い道(ope-arm)を恐れずに探索するか観察します。マウスに抗不安薬を投与するとopen-armを探索することが多くなります。逆に不安惹起薬を投与したり、ストレスを負荷したりすると怖がって壁のある道(closed-arm)ばかり行き来します。Open-armに侵入した回数とopen-arm上での滞在時間の変化を指標とします。

 

恐怖条件付けストレス試験(Conditioned fear test)

恐怖条件付けストレス試験は心理的ストレスにより引き起こされる不安や恐怖等の評価法して用いられています。まず、マウスを実験装置に入れ、電気刺激を反復負荷します。翌日、マウスをストレス負荷した装置に再び入れ、マウスの行動を観察します。マウスは電気刺激を受けたことを記憶しているため、過去に電気刺激を受けた環境が心理的なストレスとなり、すくみ行動を示します。このすくみ行動を不安の指標として用います。また、すくみ行動を改善させる効果を抗不安効果として評価します。ベンゾジアゼピン系抗不安薬および SSRI はすくみ行動に対して改善効果を示します。


 

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